
柳川は有明海に近い低く平らな土地で、人々は古くから堀を掘って水はけをよくし、掘った土で宅地をかさ上げしながら暮らしてきました。堀の水は田畑や暮らしにも使われ、市内を網の目のようにめぐる掘割は総延長およそ930kmに及びます。
舟遊びは明治以降に盛んになりましたが、観光の川下りが始まったのは戦後のことです。1954年(昭和29年)、北原白秋の少年時代を描いた映画『からたちの花』が柳川で撮影され、川遊びの場面が評判を呼びました。翌1955年3月、柳川商工会議所が遊覧ルートを定めて専用の舟を発注したのが、今の川下りの始まりとされています。
舟から見るもの
三柱(みはしら)神社の近くから乗る場合、舟は鋤崎土居を過ぎて瀬高水門から内堀に入り、煉瓦の壁を水面に映す並倉(なみくら)や日吉神社のそばを通って、御花のある沖端(おきのはた)へ向かいます。途中には低い橋がいくつも架かっていて、舟はその下をくぐって進みます。2月中旬から下旬には城堀の水を抜く「水落ち」が行われ、その間はコースが短くなります。掘割と沿岸の景観は、2015年(平成27年)に国の名勝「水郷柳河(すいきょうやながわ)」に指定されました。
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